テディーベア(3)発祥の地と年代(アメリカ説)

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 アメリカ説とは、1902年11月14日、アメリカ第25代大統領のセオドア・ルーズベルトがミシシッピーに狩猟に出かけた時のこと。その日獲物をしとめられなかったルーズベルト大統領を気遣ったお供の人が、迷子になっていた小熊(年老いた弱った熊という説もあるが)を捕まえて木に結びつけ、大統領がその熊を撃てるようにと用意したのです。ところが、大統領はその熊が可哀そうだと撃たずに逃がしてやりました。このエピソードが翌日のワシントンポスト紙の漫画の中で紹介され、多くの人が大統領の優しさと寛大さに心を打たれたのです。

 心を打たれた一人がニューヨークのブルックリンで小さな店を営んでいたモリス・ミヒトム氏。モリスは漫画からヒントを得て、すぐに熊のぬいぐるみを奥さんに作らせ、新聞の切り抜きを添えてその熊のぬいぐるみを店に置いたのです。

 するとそれが大変に話題になり、その後モリスは熊のぬいぐるみを商品として作り始め、アイデアル社というおもちゃの会社を興して大成功したという説です。

 ドイツ説が正しいのか、アメリカ説が正しいのかは決着がつきそうにありませんが、熊のぬいぐるみが誕生したのが1903年頃だということは間違えなさそうです。

 セオドア・ルーズベルトの誕生日である10月27日を「テディベアの日」としているのは日本独自の記念日で、「相手を思いやる日」だそうです。

熊のぬいぐるみの写真、上は「キャップ&ガウン」を着たもの。下は医者の格好をした熊。隣にあるのは大ぶりな紅玉りんごです。

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