宮沢 賢治の「私が先生になったとき」
佐島群己先生の「宮沢 賢治の環境世界」(国土社)を数日前に佐島先生から贈呈本としていただいた。先生も85歳になられたそうですが、力作に圧倒されています。佐島先生には、45年以上前にタイの日本人学校でお世話になり、担任ではなかったのですが、何しろ小規模な日本人学校でしたので、行事その他でとてもお世話になったのです。
さてこの本の中に、宮沢 賢治の「私が先生になったとき」という詩が載せてありました。教師である私はハッとし、暫し考え込んでしまいました。下のような詩です。
私が先生になったとき 宮沢 賢治
私が先生になったとき
自分が真理から目をそむけて、本当のことが語れるか
私が先生になったとき
自分が未来から目をそむけて、子どもたちに明日のことが語れるか
私が先生になったとき
自分の理想を持たないで、子どもたちにどうして夢が語れるか
私が先生になったとき
自分に誇りを持たないで、子どもたちにどうして胸をはれといえるか
私が先生になったとき
自分がクラスの外にいて、子どもたちに仲よくしろといえるか
私が先生になったとき
自分のたたかいから目をそむけて、どうして子どもたちに勇気を出せといえるか